2021年9月10日付、日本政策金融公庫の概算要求より「創業融資」が拡充される可能性について解説した記事です。

2021年8月31日に日本政策金融公庫から概算要求が公表されました。

ちなみに概算要求とは、「毎年8月末までに、各省庁が財務省に対し、翌年度の政策を実行するために必要なおおまかな予算を要求すること」をいいます。

それではどのような創業・新事業支援に関する要求が出されているかといいますと、以下の通りです。


<創業・新事業支援>

1.「創業支援貸付利率特例制度」の拡充
「創業前及び創業後税務申告を2期終えていない方であって、雇用の拡大が見込まれる方」の貸付利率を引下げ

2.「新規開業資金」等の拡充
「Uターン等により過疎地域で創業する方」の貸付利率を引下げ

3.「新事業活動促進資金」の拡充
「第二創業(経営多角化、事業転換)を図る方」の貸付利率を引下げ


純粋な「創業」に関係するのは、1と2ですね。

1の「創業支援貸付利率特例制度」の拡充要求については、「創業前及び創業後税務申告を2期終えていない方であって、雇用の拡大が見込まれる方」の貸付利率を引下げてくれるとのことです。

創業支援貸付利率特例制度とは、日本公庫のHPでは以下のように説明されています。(令和3年9月現在)


<創業支援貸付利率特例制度>

1.対象者:新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方

2.融資限度額:各融資制度に定める融資限度額

3.返済期間:各融資制度に定める返済期間以内

4.利率(年):各融資制度に定める利率-0.3%


さて、「雇用の拡大が見込まれる方」の定義ですが、少々曖昧ですよね。

「雇用」の範囲は?
「拡大」ってどれくらい?

など、現状ではまだ分かりません。

しかしながら、これまでの私の経験に基づきますと、「雇用」とは、「正社員」である必要はなく「パート、アルバイトさん」でも問題ありません。

ご夫婦で創業される場合、奥様などがこの「雇用の拡大」になるかどうか・・・これは微妙です。

創業時から多くの正社員を雇用するのはリスクが大きいでしょう。

また、業種や規模によっては、正社員は必要ないという方もいると思われます。

この「雇用」は、ほぼパート、アルバイトさんも対象になるはずですので、その点については大丈夫だと思います!

また、「拡大」の規模感ですが、パートさん10人を雇わないとダメとか、そういうことではありません。

パートアルバイトさんの人数は起業規模にもよるでしょうから、適正な人数で問題ありません。

次に、2の「新規開業資金」等の拡充についてですが、「Uターン等により過疎地域で創業する方」の貸付利率を引下げます。

Uターンとは、「地方で生まれ育った人が都会で就職して働き、その後また生まれた地方へ戻ること」を意味します。(ちなみに「Iターン」という用語がありますが、これは「都会で生まれ育った人が地方へ就職・転職すること」を意味します。)

これは国の政策の一つである「地方創生」に準拠していると想像いたします。

どうしても首都圏での起業が集中しますので、こういう施策はよく実施されています。

現在、コロナ禍でリモートワークが増え、さらにZOOMなどのオンラインでの打ち合わせなどが頻繁に実施されるようになっています。

今後は、首都圏での起業以外の選択肢も増えるかもしれませんね。


このように政府は「創業」支援に関しては、常に拡充をしています。

日本の開業率は常に5%前後を推移しています。先進国の開業率は10%前後です。

第二次安倍政権も発足時は、成長戦略として、「開業率10%」の目標を掲げていましたが、未達成です。

いずれコロナ禍も収束するでしょう。

その際、国はさらに「創業」に注力していきます。

起業のチャンスは広がりますよ!!

なお、今回解説した概算要求は、あくまでも“要求”であって“確定”事項ではありません。

しかしながら、与党多数で安定した政権であれば、大きく変更されることなく拡充されると予測いたします。

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