2021年9月30日付、日本政策金融公庫(国民生活事業)の5つの特徴について解説した記事です。

日本政策金融公庫について

前回のブログで、「創業融資は日本政策金融公庫と自治体のどちらに申請すればよいのか?」ということについて説明させていただきましたが、そもそも、日本政策金融公庫のことを知っているようで知らない方が多いと思われます。

日本政策金融公庫とは、簡単にいうと「国が経営している金融機関」です。
資本金6兆9,903億円(令和3年6月29日現在)、総融資残高29兆2,387億円(令和3年3月31日現在)という大きな金融機関です。
全国に152支店あり、職員数は7,436人(令和3年度予算定員)です。
窓口は「国民生活事業」「中小企業事業」「農林水産事業」の3つに分かれています。
創業者や小規模事業者がお世話になるのは「国民生活事業」になります。

さて、私達がお世話になる国民生活事業ですが、どのような特徴、実績があるのでしょうか?

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という孫子の言葉があるように、相手を知ることは交渉力向上の大前提です。

以下、国民生活事業の5つの特徴について説明します。

1.小口の無担保融資が主体となっています!

直近において、融資実績の約7割が1,000万円以下となっており、1先あたりの平均融資残高は1,008万円と小口融資が主体です。
なお、全体の9割以上が無担保融資となっています。
(なお、コロナ禍以前ですと、先あたりの平均融資残高は約700万円、全体の約7割が800万円以下でした。)
つまり、融資実績は「1,000万円以下」なので、創業時からいきなり「3,000万円の調達がしたい」というのは無謀だということが分かります。

2.融資先は小規模事業者が中心であり、約半数は個人企業です!

融資先は、ベーカリー、飲食店、理・美容室、工務店など、各地域の人々の生活に密接な関わりを持った小規模事業者が中心です。
融資先の約9割が従業者9人以下の小規模事業者であり、個人事業主が約4割くらいです。
よって、「融資は個人より法人が有利である」と主張される専門家もいますが、国民生活事業においては、必ずしもそうとも言えませんね。

3.創業企業(創業前及び創業後1年以内)への融資は年間約4万先!

直近の実績では約4万先となっていますが、コロナ禍で融資が増えたのだと想像されます。
コロナ禍以前ですと、約2.5万先でした。
毎年、平均して2.5万先の支援数は素晴らしい実績ですよね。
まさに創業者向けの金融機関だといえるでしょう。

4.ソーシャルビジネスの支援を強化しています!

令和2年度のソーシャルビジネス関連の 融資実績は、15,037件、1,845億円(うちNPO法人への融資実績は、1,803件、196億円)となりました。
なお、令和元年度の実績は、11,863件、869億円(うちNPO法人への融資実績は、1,155件、71億円)ですので、年々強化されているのが分かります。
ソーシャルビジネス事業者にとっては、まさに強い味方だと言えるでしょう。

5.地域金融機関との連携(協調融資など)を強化しています!

コロナ対応、創業支援や事業再生などのさまざまな分野において、連携して融資をするスキーム作りに取り組んでいます。
協調融資スキームを構築した地域金融機関数は、令和3年3月末時点で436機関にのぼります。
令和2年度の地域金融機関との協調融資実績は、12,134件、1,618億円です。
先ほど、国民生活事業は700~1,000万円が平均であると説明しましたが、それ以上の資金調達が必要な場合は、協調融資を利用してみるという選択肢もあるわけです。

また、これら以外にも「教育ローン」にも力を入れています。
事業者であっても一人の家庭人です。
お子さまの教育費などの相談にも応じてくれます。
事業資金を借りているから教育ローンは無理だろう・・・と思われる方がいますが、原則として、別物として審査してくれますので必要なときには相談してみましょう。
もしお時間があれば、是非とも一度でよいので日本政策金融公庫のHPをじっくりと見てください。
1~2日では読み切れないほどの莫大な情報量です。
多くのヒントが掲載されています。
先ずは、今回ご説明した5つの特徴は大前提として知っておいてくださいね!
行政書士横浜中央合同あべ事務所では、「創業融資」の相談を受けておりますので、いつでもご相談ください。

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