2021年8月30日付、中小企業経営力強化資金とは?(Part2)経営革新の意味を解説した記事です。

前回のブログで中小企業経営力強化資金について説明しましたが、「認定支援機関から指導を受けて申請するので安心だなあ」って感じてくださった方もいると思われます。

しかしながら、制度概要が少々分かりにくいって思われた方もいると思われます。

特に「対象者」に該当するかどうかについては、少々分かりにくいですね。

あらためて、中小企業経営力強化資金の「対象者」をご確認ください。

<中小企業経営力強化資金>(令和3年8月現在)

次の1または2に該当する方

1.次のすべてに該当する方

(1)経営革新または異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓等により市場の創出・開拓(新規開業を行う場合を含む)を行おうとする方

(2)自ら事業計画の策定を行い、中小企業等経営強化法に定める認定経営革新等支援機関による指導および助言を受けている方

2.次のすべてに該当する方

(1)「中小企業の会計に関する基本要領」または「中小企業の会計に関する指針」を適用している方または適用する予定である方

(2)事業計画書を策定する方



新規開業者の場合は、1(1)(2)に該当すればよいということになります。

分かりにくいのは(1)の方ですね。

新規開業者の場合は、「異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓等」には該当しない方が多いと思われますので、「経営革新」の意味を理解しておけば大丈夫です。

「経営革新」ってあちこちに頻繁に使われていますが、いまいち、意味が分かりにくいです。

ちなみにネット検索してみますと、中小企業診断協会(城南支部)のホームページに以下のように書かれていました。

<経営革新とは>


経営革新とは、毎年、同じ営業・生産を繰り返すのではなく、企業を取り囲む環境変化などに対応して経営のスタイルを変えていくことです。

つまり、

(1)自社の現状や課題を見極めたい

(2)自社の業績をアップさせたい

(3)自社の経営の向上を図りたい場合に、経営革新への取り組みを勧めます。

・出典 https://www.rmcjohnan.org/ 

これはこれでとても分かりやすいですね。

さて、「経営革新」という表現は、「中小企業等経営強化法」という法律に出てくる用語です。

「中小企業等経営強化法」では、「経営革新」を以下のように定義しています。

<中小企業等経営強化法 第2条第9項>


事業者が新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ること


一般的に国の制度などに「経営革新」という表現が使われている場合は、上記の説明に基づく意味だと思ってくださって結構だと思います。



以下、「新事業活動」「経営の相当程度の向上」について説明いたします。

1.新事業活動とは?

新事業活動とは、中小企業等経営強化法第2条第7項にて、以下のように書かれています。


① 新商品の開発又は生産

② 新役務の開発又は提供

③ 商品の新たな生産又は販売の方式の導入

④ 役務の新たな提供の方式の導入

⑤ 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動


新規開業者の場合は、主に①~④が該当すると思われます。

たとえば②については「自ら美容院(理容院)に行くことが困難な高齢者などのために、設備を搭載した車などで出張サービスを行う」というようなイメージです。

2.経営の相当程度の向上とは?

次に「経営の相当程度の向上」についてですが、以下の2つの指標が、事業期間の3年~5年で、相当程度向上することをいいます。


① 「付加価値額」又は「一人当たりの付加価値額」の伸び率

② 「給与支給総額」の伸び率


それぞれの事業期間終了時における経営指標の目標伸び率は、以下のとおりです。

 

付加価値額」又は「一人当たりの付加価値額」の伸び

「給与支給総額」の伸び率

事業期間が3年の場合

9%以上

4.5%以上

事業期間が4年の場合

12%以上

6%以上

事業期間が5年の場合

15%以上

7.5%以上


ちなみに、「付加価値額」とは「営業利益+人件費+減価償却費」で算出します。

「一人当たりの付加価値額」とは「付加価値額」÷「従業員数」で算出されます。

新規開業者でもこれらの要件に合致すれば、「経営革新」であり、「中小企業経営力強化資金」に申請できることができます。

しかしながら、「ちょっとハードルが高いような」って思われた方もいると思います。

実務的な話をしますと、日本公庫さんの判断は、“それなりに”曖昧です(笑)。

実際は、ごくごく普通の事業内容でも申請できていますが、「これは経営革新とはいえない」と言われる場合もあります!

「中小企業経営力強化資金」に申請したいと思われた方は、先ずは「認定支援機関」にご相談することをお勧めします。

行政書士横浜中央合同あべ事務所では、「中小企業経営力強化資金」の相談も受けておりますので、いつでもご相談ください。

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