2021年6月10日付、コロナ禍における日本政策金融公庫の創業融資実績を解説した記事です。

5月14日に、日本政策金融公庫(日本公庫)/国民生活事業の令和2年度の「創業融資」の実績が公表されました。

具体的には、40,580先(前年度比160.8%)、2,477億円(同153.4%)となりました。


コロナ禍なのに、「先数」は前年度比160.8%アップです!

「額」は153.4%アップです!



いったいこれはどういうことなのでしょうか?

普通に考えれば、「コロナ禍の最中に創業する人なんているのか?」って思いますよね。

これには“からくり”がありまして、この度、日本公庫が公表したのは「創業前及び創業後1年以内」の実績なのです。


先数の内訳を見ると、「創業前」融資が前年度比75.5%と減少する一方で、「創業後1年以内」融資が前年度比310.4%と大幅に増加し、実績全体が増加しています。

「創業後1年以内」融資が前年度比310.4%ということは、コロナ禍以前に創業された方が、コロナ禍の影響を受けて、思うように事業を軌道に乗せることができずに資金調達を行った・・・というのが実態でしょう。


それでは「創業前」融資の実績はどうかといいますと、前年度比75.5%と減少してしまいました。

やはり、コロナ禍の最中に「創業」される方は激減していますね。

そうはいうものの、決して「ゼロ」になったわけではありません。

前年の7割強の実績はあるわけです。


次に、直近の「創業前」の融資実績について解説します。

「創業前」融資先数は令和2年5月が底で、その後は回復しています。

令和3年1月には前年比98.2%、2月に下がりましたが、3月には96.9%となっています。

前年の実績に近づいています。

恐らく、コロナ禍で創業を一旦断念した方や先送りにしていた方が、意を決して創業されたのでしょう!

また、業界・業種によっては、コロナ禍がチャンスとなっているところもありますよね。



次に業種別について解説します。

「小売業」や「サービス業」は、令和3年1月以降、対前年比で100%程度の水準まで回復してきています。

しかしながら、コロナ禍の影響が大きい「飲食店、宿泊業」の戻りはまだまだ順調とは言い難い状況です。

やはり令和2年5月を底に、令和3年3月には82.4%まで戻っていますが、まだまだです。

これらの業種が従前の水準まで回復するには時間がかかるような気がします。



次に、今後の創業融資の展望について予測してみます。

上記で説明したように、業種にもよりますが、既に創業融資の実績は回復基調になっています。

さらに、今後、ワクチンなども普及して、恐らく感染率などが下がってくると想像されます。

日本公庫はこれまでも常に創業支援に力を注いできました。

よって、今後、コロナ禍で落ち込んだ創業市場に注力していくのは明らかです。

ある意味、“チャンス”です。

資金が借りやすい環境になるかもしれません!

しかしながら、アフターコロナに向けて創業される方は、コロナ禍以前と何ら変わらないようなビジネスモデルでは説得力がありません。

これから創業される方は、この点について十分すぎるくらいに熟考して事業計画を作成しなくてはいけません。


たとえば、飲食で創業をする方は、コロナ禍以前のごくごく当たり前のようなビジネスモデルでは説得力が低いと思われます。

今後、まだまだコロナ禍の影響が残ると思われますので、感染症対策をしているレイアウトや内装や感染対策の設備が必要になるでしょう。

コロナ禍以前より、より多くの資金が必要になるのかもしれません。

さらに、コロナ禍に対応できる接客方法や従業員教育なども体系化しておく必要があるでしょう。

また、販売方法についても、デリバリーやテイクアウトなどは当たり前になるかもしれません。

そうなると、出入り口のデザインや厨房機能など、そういう点についても十分に検討する必要があります。

まだまだ検討する点が多々あるかもしれません!

これから創業される方は、特に事業計画については十分に「感染症対策」に意識してください。

「感染症」に対して“強い”ビジネスモデルの構築が必要になります。

お悩みや不安を抱えている方は、よろしければ当事務所にご相談ください。

ちなみに、当事務所は、コロナ禍の創業融資の支援実績があります!!

<本日の参考資料>
創業融資令和2年度実績 40,580先、2,477億円~「創業前」融資は、令和2年6月以降回復基調に~
https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_210514a.pdf

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